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九龍で会いましょう
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何年か前に柴門ふみの原作のコミックが同名でドラマ化されていた。香港での本格的なロケもあり、ちょっと話題になっていたようだ。残念ながら私は原作、ドラマとも見ていない。 今回は別に「九龍で会いましょう」について語るのではなく、九龍について。 さて、「九龍で会いましょう」と言われたら、何処へ行けばよいのか迷ってしまう。というのも九龍とはエリアの名称であって、特定の場所を示したものではない。 香港は大きく分けて3つのエリアに分けられる。香港島、九龍、そして新界。 香港島は島そのものなのでわかりやすい。九龍は尖沙咀を中心とした6キロ四方のエリアのこと、新界は九龍以北、中国との国境までのエリアだ。 ただ地理的に中国との国境以南の香港の大半の部分が含まれる半島を九龍半島とも呼んでいるので、広義で言えば新界も九龍と言える。 面白いのは九龍はさまざまの読み方で呼ばれていることだ。 広東語では「ガゥルン」。カタカナで表記すると、声調がつけられないので、このまま読んでも通じるかどうかわからない。香港ではこれが正式名称。 中国語(普通語)では「ジュウロン」。 英語はKowloon(カオルン)。日本人の多くはこれを使っているようだ。 さらに日本人の間でしか通じないと思う呼び方が、「クーロン」。数字の9を「クー」と発音し、龍に中国語(普通語)の発音に近い「ロン」を当てている。なぜこの呼び方が出来たのかよくわからない。香港、というか日本以外では「クーロン」は絶対に通じないので注意しましょう。 この九龍、読んで字のごとく「九つの龍」という、ちょと怪しさを含んだ雰囲気がある。そのためかどうか、小説や劇画の舞台になっているものを幾つか目にしたことがある。しかも犯罪や事件が絡むストーリーが多い。確かに九龍の特定の地域には旺角(モンコック)や油麻地(ヨウマテイ)といった、怪しい場所は未だに存在しているのだが、総じて言えば別に危険な街ではない。土地の名前とは因果なものだ。 しかし実際には中国人からすると縁起がいい地名らしい。数字の「九」は、長い期間を意味する「久」と発音が似ていることから「八」と並んで中国人の好きな数字の一つだ。さらに古くから中国皇帝の印として使われてきた「龍」、十二支のなかでも最も人気があるらしい。この二文字を組み合わせた地名なら縁起がいいのも当たり前、ということだろうか? 地名の由来には、8つの峰をそれぞれ龍に例え、当時その地を治めていた人物が自分を9番目の龍に例えた、と言う説と、昔付近に住んでいた9人の漁師が、龍に変身し当地を守ったという、諸説があり、どれが正しいものかわからないらしい。 九龍城、九龍塘、九龍湾、九龍公園、九龍站(駅)等々、九龍を冠した地名や場所はいくつも存在する。 あなたは何処の九龍で会いますか?(了) |
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